認知療法・認知行動療法とは、人間の気分や行動が認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響を受けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした構造化された精神療法です。
認知療法・認知行動療法は、うつ病をはじめ、不安障害やストレス関連障害、摂食障害、パーソナリティ障害、統合失調症などの精神疾患に対する治療効果と再発予防効果を裏づける優秀なエビデンスが多く報告されてきたことから、欧米を中心に世界的に広く使用されるようになりました。また、精神疾患以外でも、日常のストレス対処、夫婦問題、司法や教育場面の問題、などその適用範囲は広がりを見せています。
認知療法・認知行動療法は、情報処理モデルないしは認知モデルを基盤にした治療法です。つまり、私たちは、
自分が置かれている状況を絶えず主観的に判断し続けているのですが、通常は半ば自動的に、そして、適応的に
行われています。
しかし、強いストレスを受けるなど特別な状況下ではその判断に偏りが生じ、非適応的な反応を示すようになってきます。その結果、抑うつ感や不安感が強まり、非適応的な行動が引き起こされ、さらに認知の歪みが強くなるという悪循環が生じることになります。
認知療法・認知行動療法では、「自動思考」と呼ばれる、様々な状況でその時々に自動的に沸き起こってくる思考やイメージに焦点を当てて治療を進めていきます。認知療法・認知行動療法の流れは、①患者を一人の人間として理解し、患者が直面している問題点を洗い出して治療・支援方針を立てる。②自動思考に焦点を当て認知の歪みを修正する。③より心の奥底にあるスキーマに焦点を当てる。④治療終結となります。
認知療法・認知行動療法の有効性、実践の必要性も認められ、援助者・看護者として、その知識の修得は必須であり、認知療法・認知行動療法の各技法を身に付ける事で、効果的な処遇や質の高い看護(ケア)、最善の利益(援助)を患者・当事者に提供する事も可能となるでしょう。
そこで、当NPO法人では、実践及び指導経験豊富な公認心理師国家資格を保有する講師を招き、「最新 認知行動療法の基礎知識と導入実践 ~病院・地域生活(退院促進)支援・就労支援 及び 援助・看護に必要な認知行動療法の基礎知識を学ぶ ~」講習会を開催致します。
認知療法・認知行動療法行うためのエッセンスやヒントを演習体験型のグループワークを通じて、また、講義では、「科学的根拠に基づく認知療法・認知行動療法」について学んで参ります。
[1]認知療法・認知行動療法の基礎理論
[2]認知療法・認知行動療法の基本モデルとその理解 ~学習理論と行動変容諸技法を中心に~
[3]認知療法・認知行動療法の導入方法と実践の流れ
[4]階層的な認知のモデル 「自動思考」と深いレベルの認知について 認知的概念化とは
[5]認知療法・認知行動療法の基本原則と基本スキル ~ 行動的技法・認知的技法と面接技法 ~
[6]認知療法・認知行動療法の認知的・機能分析的アセスメントと心理教育
[7]認知療法・認知行動療法における治療目標・支援目標の設定と設定方法
[8]認知療法・認知行動療法における標準的構造化セッション
[9]認知療法・認知行動療法において治療目標・支援目標を達成するための技法の選択と実践方法
[10]質疑応答
18,000円資料代込み
申し込み後、弊法人から参加証と会場案内図、コンビニ収納用紙を送付いたします。各コンビニでご入金ください。銀行口座入金も可能です。参加証に入金口座を記載しております。法人で入金される場合はメールで参加者のお名前を教えてください。
担当 奥先 090(2779)1591 研修会の詳細をお聞きされたい場合はお電話ください。